登山では誰もが水を必要とし、脱水症状にならないよう水を携帯しています。汗をかく登山では水は欠かせないものです。
各自しっかりと水を用意し、行動中にボトルから漏れたり破損しないような水筒を選びましょう。
では、登山用の水筒の選び方やポイントを解説しましてから、おすすめをご紹介します。
登山用の水筒(ウォーターボトル)の選び方とポイント
photo by Mark Doliner
ウォーターボトル型
シンプルで使いやすく定番なのがウォーターボトルです。素材がアルミや合成樹脂製で軽量性に優れデザインも豊富です。ペットボトルとは違い耐熱性を持たせたものもあります。
主流は耐久性と携行性に優れた筒型で、保温性を必要としない場面で人気があります。登山に必要な容量は0.6~1リットルサイズで、比較的安価な製品が揃っています。夏山は最低でも1~2リットルが合計で必要です。
フィルム状水筒
シャンプーの詰め替え用ボトルのような形状のフィルム状水筒は、複数層の合成樹脂フィルムで出来た水筒です。
僅か数十グラムと軽量で、水を飲んでしまえばとても小さく収納できます。軽さ重視の登山者にとても人気があります。
ただ、軽量過ぎると耐久性が下がるのは世の常で、長く愛用していると劣化し水漏れを起こすかもしれません。
保温・保冷ボトル(魔法瓶)
温度を保つという点で保温と保冷は同じことです。ボトルの壁を2層にし、その空間を真空にすることで熱の伝導率が下がり、断熱性が向上しています。
冬山では水筒の水も凍るので、保温ボトルのように断熱性が高いと中まで凍ることがありません。保温ボトルの熱が逃げるのは蓋の部分なので、蓋が長く細いものは断熱性がより優れています。
保温ボトルのネックはその重さです。重たい割に容量が少ないです。
ハイドレーション
合成樹脂の水筒をザックに入れてチューブでクチまで運ぶ水筒です。歩きながら水分補給が出来るのでトレイルランニングで人気です。
ただ登山でそこまで便利にする必要があるのかと疑問があります。自然をゆっくり歩いて楽しむ登山に、水分補給のモーションを省いてまで先を急ぐハイドレーションはそぐわない気がします。
カラビナ
クライミングなどで使うカラビナが水筒のキャップに付いていることがあります。用途はザックと水筒をカラビナで連結して落下の防止に役立ちます。
また気圧の変化で水筒が開かなくなった時に、カラビナに棒を通して無理やり開けることが出来ます。
水筒のクリーニング
水筒は洗いにくい構造になっているため、ボトルの底まで届く柔らかいスポンジを用意しましょう。しっかり洗えていないとカビや匂いの原因になります。
どの水筒も、熱湯消毒に耐えられるのか事前に確認が必要です。またハイドレションの洗浄は面倒で、専用のブラシがないと細長いチューブをキレイに出来ません。
登山用ウォーターボトルのおすすめ
【ナルゲン】細口 トライタン
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0.5~1リットル(70グラム)。キャップにループが付いているのでキャップをなくしません。独自のキャップシステムにより、パッキンがなくても高い気密性があります。
参考価格2,400円。
【モンベル】クリアボトル
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0.5~0.75リットル(120グラム)。軽量で耐久性があり、耐熱耐冷性にも優れています。匂いの少ない素材で出来ています。グローブをつけていてもキャップを開けやすいように設計されています。
参考価格1,300円。
【ラーケン】水筒 CLASSIC
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0.6~1リットル(163グラム)。軽くて丈夫な堅牢アルミ水筒です。広口タイプのスクリューキャップにより氷を入れやすくなっています。
内部パッキンは完全に密封します。保温機能はありません。
参考価格2,400円。
登山用フィルム状水筒のおすすめ
【プラティパス】プラティ 2リットル ボトル
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0.5~2リットル(36グラム)まであります。シンプルなデザインに最低限の機能のみ搭載した大ベストセラーの水筒です。2リットルは登山だけでなくキャンプや旅行にも重宝します。
三層ラミネート構造には驚異の耐久性が備わっています。そのまま冷凍しても大丈夫です。キャップはプッシュプルタイプに付け替えも出来ます。別売りでチューブキットや保温ケースも取り付け出来ます。
参考価格1,400円。
【エバニュー】ウォーターキャリー
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0.6~2リットル(42グラム)まであります。超軽量のポリエチレン三層構造です。口栓とキャップには抗菌加工が施されています。水を入れると自立します。
参考価格800円。
登山用保温・保冷ボトルのおすすめ
【モンベル】アルパイン サーモ ボトル
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0.5リットル(265グラム)、0.9リットル(380グラム)。強度に優れたステンレスと腐食に強いステンレスを使い分けて高い耐久性を備えています。
真空二層構造と熱反射加工により優れた保温・保冷性能を実現しています。本モデルは欧州国際見本市2016でOutDoor INDUSTRY AWARD 2016を獲得しています。
内栓はグローブを着用していても開閉しやすい六角形です。内栓に保温材を封入することで保温性の向上を図っています。外栓はコップとして使えます。全てのデザインがカッコイイです。
参考価格3,800円。
【サーモス】山専用 ステンレスボトル
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0.5リットル(280グラム)、0.9リットル(390グラム)。山専ボトルで有名です。高い保温力で6時間後でも77度を保ちます。コップは滑りにくく回しやすく設計されています。
底カバーはボトルが落下した時に衝撃を吸収します。ボトルを長く使えるようにパッキンなどの交換用部品が販売されています。
参考価格4,800円。
【クリーンカンティーン】インストレート クラシックボトル
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0.35リットル(258グラム)、0.59リットル(346グラム)、0.94リットル(422グラム)。定番のクラシックモデルに保温保冷機能を追加したボトルです。ステンレス製です。
参考価格4,300円。
Klean Kanteen(クリーンカンティーン) インスレートクラシックボトル 20oz 592ml 19322016015020 ステンレス |
まとめ
ウルトラライト的にはフィルム状水筒一択ですね。冬以外はとりあえず飲めればいいというスタンスです。製品によってはビニール臭さがあったりするのが油断なりません。
もし水が途中で尽きた時は川の水を浄水器で綺麗にするという方法もあります!
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